日独議連ドイツ視察レポート

川崎二郎海外視察レポート

日独友好議員連盟、幹事長である川崎二郎は、この9月4日から9月10日まで議員団とともに9年振りとなるドイツ視察に行ってきました。
この9年の間、EU加盟国は25カ国へと拡大し、欧州全体が大きく変化しています。そのEU加盟国のなかでも、ドイツは指導的立場にあり、我が国にとって欧州最大の貿易国でもあります。また長い間、日本はドイツにとってアジア太平洋地域最大の貿易相手国でありました。しかし近年の中国の発展により、2002年からは独中貿易量が日独貿易量を上回りました。
第二次世界大戦で敗戦国となり、その後、戦後の荒廃の中から、製造業を中心とした工業によって、ともに奇跡的な復興をなしとげた日本とドイツは、一方では中国・東欧の安い人件費により、産業が空洞化しているという「悩み」を抱えた国であります。

「失業率の増加・経済の地域間格差・環境問題・国連問題」
共通の問題を抱える、日本・ドイツはお互いの長所を手本とし又、短所を学び進歩していかなければなりません。川崎二郎は、日本と密接な関係にあるドイツとの友好親善のリーダーとして日々活動しています。
川崎二郎の政治課題でもある、これらの両国の共通する問題の解決の糸口を見つけるべく、今回の視察では非常にタイトな日程ながら、訪問国をドイツ一国に絞り、現在のドイツをリードする議員・政府要人・日系進出企業と懇談を重ねて参りました。
このレポートでは川崎二郎が体感してきた現在の「ドイツ」を報告したいと思います。

< 失業率の悪化 >
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フリードリッヒ独日議連会長

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ヴァイツゼッカ−元大統領
ドイツの抱える最大の課題は、失業問題であるといえます。
日本での失業率が5.3%であるのに対して、ドイツでの失業率は10.5%、実に427万の人が失業している状態です。ドイツ側議員によれば、その原因は「景気全体の落ち込み」「旧東独側の失業率(旧西独側8.1%、旧東独側18.1%)」「手厚すぎる失業給付」にあるということでした。中でも「手厚すぎる失業給付」においては、その支給があまりにも長期にわたり、逆に失業者の勤労意欲を損なう政策となってしまいました。その影響は 国民に不平等感をもたらし、国の財政が圧迫されることから、必要な公共サービスを十分に行えない状況を生んでいました。
ドイツ政府はこの事態に対し、雇用市場の強化を図る一方で、失業者自身の就職努力を求める「労働市場改革法」、失業扶助、社会扶助の統合を図る「労働市場の近代化に関する法律(ハルツ法)」を成立させました。
国全体の景気を上げながら、雇用の機会を作り従来の不合理部分を改革していく政治手法は、以前から我が国がとってきた対策であります。我が国においては、今後も景気全体を今まで以上に上げながら、その波及を地方に広めつつ、新しい産業分野の雇用市場を開拓する等、雇用の安定を図らなければなりません。ドイツ議員団との懇談を通じ、失業対策の難しさを再認識いたしました。

< 地域間格差 >
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ブランデンブルク門前
ドイツの政治体制は、各州の権限が強い連邦共和制をとっています。ご存知の通り、ドイツ連邦は旧西独10州、旧東独5州及びベルリンが統合され、16州の連合体として国家の運営がなされております。
旧東西間の地域間格差、地方分権の状態を見るため、西側ではバイエルン州・東側ではザクセン州の州政府要人と懇談を重ねました。
旧西側、バイエルン州はドイツ16州のなかでもGDPは2番目(3712億ユーロ)、失業率は7,5%に抑え、経済的に良好な州であります。
それに対しザクセン州は旧東側最大の工業地帯であり、旧東側GDPの約30パーセントを占める州にもかかわらずGDPは12番目(758億ユーロ)、失業率19.5%と旧西側と比べると厳しい財政の州です。川崎が視察した市街地においてもその経済格差は激しく、インフラ整備・若年者の就職状況等、如実にその差はあらわれていました。この格差に対し、ドイツ連邦政府は、東西統一後大規模な経済支援を続けており、その累積額はドイツのGDPの約30%に及んでいます。懇談した、富める州であるバイエルン州フーバー長官は、東側優先のこの現状に強い不満を持っていました。しかしながら、日本でも見られるように地方の地域間格差は、その必要な範囲において是正されなければなりません。今後もドイツ連邦政府は旧東独地域支援の柱である「連帯協定」を2019年まで延長することを決定しています。
ザクセン州は自立の道として、日系企業の誘致に力をそそいでいます。ザクセン州ギロ経済労働大臣及び、日系進出企業に話をうかがったところ、日系企業にとってザクセン州は非常に協力的であり、企業の設立、後の経営にいたるまで細かく相談に乗ってくれているようです。今後も東独の人的資源、用地、州政府の協力支援を求め日系企業の進出が行われると思います。これからも、益々増えるであろう日系企業の進出に対し、さらなる協力をお願いして参りました。
以上この両州の視察を通して、三重県も今まで以上に、県民のためになるハード面での整備、県外・国外の人に魅力あるソフト面での整備など今まで以上に充実させていかなければならないと感じました。

< 終わりに >
来年から日独友好を深める「日本におけるドイツ年」が始まります。ドイツに関する様々なイベントが開催されますのでご期待ください。



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