緊急レポート

〜第9号〜

「雇用生活調査会会長に就任」


報道等でご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、党内で雇用・労働問題全般を協議するために新設された「雇用生活調査会」の会長に昨年12月、就任を致しました。
「格差社会の是正」が今国会の重要なテーマですが、とりわけ労働・雇用の分野では最低賃金問題、長時間労働問題、雇用の地域間格差等、多くの課題を抱えています。
雇用問題といえば、代弁者は「連合」であると思われがちですが、「連合」の加入者数は労働者の12%であり、それ以外の方には手をさしのべておらず、「連合」を支持母体とする民主党では多くの方の実状を理解できていないこととなります。サラリーマン出身の代議士として、長く労働・雇用問題に関わってきた私としてはこの問題を取り扱うことに大きな責任を感じています。
さて、三重県の雇用情勢ですが、全国でもトップクラスを維持し続けています。特に有効求人倍率では今回初めて、津地域が1.91と四日市を抜き、県内で一番となりました。これは医療・福祉関係の求人と分析できますが、地元に帰ると逆に「人集め」で苦労するとの声を聞きます。今後、この方面でも何か解決策がないか、探っていきたいと思います。
「雇用生活調査会初会合」

三重県の雇用失業情勢
1, 完全失業率の推移
 
三重県の完全失業率は平成16年が3.5%、平成17年が3.1%と、両年とも全国の完全失業率を大きく下回っている。
 

平成16年
平均
平成17年
平均
平成18年
1〜3月
平成18年
10月
平成18年
11月
平成18年
12月
三重県 3.5 3.1 3.2 2.8 3.1 -
全国 4.7 4.4 4.4 4.2 4.1 4.1
   
2, 有効求人倍率の推移
 
平成18年12月の三重県の有効求人倍率は、1.42倍と前月に比べ0.02ポイント上昇し高水準で推移している。
 

平成15年
平均
平成16年
平均
平成17年
平均
平成18年
10月
平成18年
11月
平成18年
12月
三重県 0.83 1.16 1.37 1.42 1.40 1.42
全国 0.64 0.83 0.95 1.06 1.06 1.08
   
3, 公共職業安定所別有効求人倍率(平成18年12月)
 
三重県 1.42

 
中勢地域
1.91
松坂 1.59
地域平均 1.77

北勢地域
桑名 1.6
四日市 1.8
鈴鹿 1.33
地域平均 1.61

伊賀地域
伊賀 1.29
地域平均 1.29

南勢地域
伊勢 1.25
地域平均 1.25

 
東紀州地域
尾鷲 1.14
熊野 0.61
地域平均 0.86


川崎二郎が雇用格差を是正する。(成長戦略から生活者戦略に)

「格差社会」「勝ち組・負け組」という言葉が流行語大賞をとった様に現在の社会はノブレス・オブリージュ(強者は社会の模範となる様に振る舞うべきだという社会的責任)という精神を忘れているように思われます。
格差問題を考えるに、ジニ係数・アトキンソン尺度等様々な分析方法がありますが、私は一番国民に分かりやすく且つ改善していく数値として、平均賃金の上昇が重要であると考えております。
「日本国民は世界一の賃金を得ているという常識がすでに過去のものである」と私が言うと聴衆の皆さんは一様にビックリされます。日本の平均賃金はピーク時だった97年の37万円から下がり続け、05年では33万5千円、ヨーロッパ諸国に抜かれているのが現状です。そのわけは、正社員の代わりに賃金の安い非正規社員が増加している雇用体系が原因であります。今の社会はコストダウンの名の下、大企業が非正規社員を使い、また収益の分配を下請け企業にまで廻さないという現実があり、中小・零細企業が更に過酷なコストダウンをせざるをえず、そこに勤めるサラリーマンの給料が上がらないという経済のパイプが詰まっている状態であると言えます。内需がGDPの8割以上をしめる日本において、国民の購買力をそぐ雇用体系ではそれを採用する企業自身の首を絞めつつあるのではないでしょうか。「いざなぎ越え」といわれる景気回復に対して実感が国民に届かず、内需が拡大しないのは「ここ」にあるという考え方が多くなってきました。
そこで雇用生活調査会会長として今国会で雇用格差改善のため以下の法案の成立を目指しています。

「雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律案」
私は昨年、女性の職場環境改善のため、「男女雇用機会均等法」を改正しました。今年は「募集・採用」における年齢制限禁止の義務化を盛り込んだこの法律を提出しています。年齢による制限は、団塊の世代が次々と退職し新たな職を探していること、子育て世代女性の再就職、就職氷河期に就職できなかった我々の息子世代がフリーターの身分に甘んじていること等を考えるに、求職に対する、各世代共通の「カベ」になっています。

「パートタイム労働法の一部を改正する法律案」
この法案は、とりわけ、不安定なパートタイムで働く方の雇用環境に対し、通常労働者への転換の義務化を盛り込んでいます。また短時間労働者がその有する能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、短時間労働者の納得性の向上、通常労働者との均衡のとれた待遇の確保など公正な待遇の実現を目指しています。

「最低賃金法の一部を改正する法律案」
アメリカ両院議会で最低賃金法が可決された事により、アメリカでは最低賃金が7ドル25セント(約877円)まで順次上げられることになりました。この事で、OECD諸国のなかで日本の最低賃金が一番低い状態に陥りました。民主党は、地域企業の現状を考えず「最低賃金を一律1000円にしろ」と要求していますが、これは求人倍率が高い東京・名古屋圏と低い青森・高知などを一律同じように扱う議論であり、かえって企業・国民双方に不利益をもたらす意見でしかありません。そこで、地域別最低賃金・産業別最低賃金のあり方の見直しをするこの法案を提出します。またこの法案では働いているのに、生活保護支給以下の給与しか受け取れない人、所謂ワーキングプアの改善のため、生活保護との整合性を考慮するよう法定基準を明確化することを盛り込んでいます。

「雇用保険法改正案」
この法案では雇用保険の改正を行います。H19年から、雇用保険負担率は現在の負担率から23%下がり、労・使合わせて全体で約6800億円の負担軽減となります。

「最後に」
以上、今国会における労働関係法の概略を述べましたが、他に提出する法案として「労働契約法案」「長時間労働抑制の為の労働基準法改正案」等があります。今後の雇用問題については量的改善から質的改善へと変える様、全力をあげていきます。





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